
今回紹介するのは、
Dietz Vesta(デイツ ベスタ)
です。
VestaはDietz社を代表する鉄道ランタンの一つであり、
1896年から1960年頃まで、
実に60年以上にわたって製造された
ロングセラーモデルとして知られています。
鉄道員が夜間作業や信号灯として使用するため、
頑丈で信頼性の高い構造が求められていました。
その結果、
VestaはDietzを代表するモデルへと成長し、
アメリカ各地の鉄道会社で採用されました。
特に東海岸や石炭輸送路線で
広く使用されたことで知られています。
現在でも非常に人気の高いモデルです。
コールドブラスト構造
Vesta最大の特徴は、
Cold Blast(コールドブラスト)
と呼ばれる構造です。
左右のチューブを通して空気を循環させることで、
炎を安定させ、より明るく効率的に
燃焼させる仕組みでした。
ハイトップとロートップの存在
Vestaには大きく分けて、
Hi-TopとLo-Top
の2種類が存在します。
Hi-Top(1907年頃〜1920年頃まで)


高さ 40cm(取っ手除くと27cm)
トップ部分と、グローブも
通常より背が高いのと、
鉄道表記も近代になると、
省略形が多くなります。
また、
底部の左右のフレームの脚が
近代の物と比べて、
左右で2本ずつ多いモデルも
中にはあるのが特徴です。
上記右図のように、通常のワイヤーの物もある。
またこの時期の物は製造年が刻印されていない物も多く、
第一次世界大戦(1920年頃)まで製造されています。
Lo-Top(第一次世界大戦後〜)

よりコンパクトな設計へ変更。
現在流通している
「Dietz Vesta」と言われる場合、
多くはこのLo-Topモデルを指します。
製造年代の見分け方

Vestaには、フタ部分に
製造年月が刻印されています。(最下段)
例えば、
S-4-45
1945年4月にシラキュース工場で製造されたことを示します。
また、
1956年頃まで製造日刻印が使用されていました。
「Vesta」の名前の由来
Vestaという名前は、
ローマ神話の女神Vesta(ウェスタ)
に由来します。
Vestaは
- 家庭
- 炉
- 聖なる火
を司る女神として知られています。
ランタンの中で炎を守る構造が、
古代ローマの「聖なる火」を守る神殿になぞらえられたとも言われています。
まとめ
Dietz Vestaは、
- 1896年から続くロングセラーモデル
- Cold Blast構造
- Hi-TopとLo-Topのバリエーション
- 鉄道会社刻印
- ローマ神話由来の名前
など、多くの魅力を持つ鉄道ランタンです。
アメリカ鉄道史と共に歩んだ名作として、
現在でも世界中のコレクターから高い人気を集めています。


