
Primus(プリムス)とは?
今回ご紹介するのは、スウェーデンのPrimus(プリムス)が製造した灯油ストーブ、No.41です。
Primusストーブの始まりは1892年。ストックホルムの工場で働いていた機械工、フランス・ヴィルヘルム・リンドクヴィストが、手持ちのバーナー(ブロートーチ)を上向きに改良し、世界で初めての「加圧式」灯油ストーブを生み出しました。同じ年に工場が立ち上げられ、ストーブは「Primus」の名前で売り出されます。その後まもなく、ストックホルムのB.A. Hjorth & Co.(のちのBahco)が独占的な販売権を得ました。
Primusのストーブは丈夫で信頼性が高く、ナンセンの北極探検、アムンセンの南極探検、1953年のエベレスト初登頂など、数々の探検にも使われています。

ケースを開けると、ストーブが現れる
No.41は、ストーブ本体と付属品がすべて専用のケースに収まるつくりです。ケースのフタを開けると、真鍮のタンクとバーナーがきれいに収まっています。
ケースはオリーブ色の縮み塗装で、フタにはPrimusのラベルと「PRIMUS」のプレートが付いています。

横向きの真鍮タンクとバーナー
タンクは横向きに寝かせた真鍮製で、「No.41」「TRADE MARK PRIMUS」の刻印が入っています。タンクからパイプが伸び、バーナーへ燃料を送る仕組みです。

バーナーの受け皿には「PRIMUS SWEDEN」の文字が入り、バーナーの頭にもPrimusのマークが刻まれています。

炎の強さは赤いつまみで調節します。つまみには「STÄNG – CLOSE」「RENSA – CLEAN」と、スウェーデン語と英語が並んで書かれています。

刻印「AV」は1956年製の印
Primusのストーブには、タンクなどに製造年を表すアルファベットの刻印が打たれています。1911年の「A」から始まり、B、C…と1年ごとに進み、1936年からは「AA」「AB」…と2文字になります(Q・AQは使われていません)。
コレクターの間で使われている年式表によると、「AU」が1955年、「AV」が1956年です。今回の個体のタンクには「AV」の刻印があり、1956年に作られたものと分かります。

付属品
工具や部品も付いていました。Primusのラベルが付いた袋や小さな缶、スパナなど、当時の付属品が残っているのも魅力です。


こんなPrimusもあります(過去の取り扱い品より)
キャンプキングダムでは、これまでにもPrimusのストーブを取り扱ってきました。年式の刻印に注目して、No.96を2台ご紹介します。
刻印「Y」|1934年製のNo.96
三本脚の小型ストーブ、No.96です。当時の缶ケースが付いていました。

タンクの底には「Y」の刻印があります。年式表では「Y」は1934年。1文字の刻印が使われていた時代の個体です。

刻印「AP」|1951年製のNo.96
こちらも同じNo.96で、赤い缶ケースが付いています。

タンクの底の刻印は「AP」。年式表では1951年にあたり、2文字の刻印になってからの個体です。同じNo.96でも、刻印を見ると17年の違いがあることが分かります。

まとめ
Primus No.41は、真鍮のタンクとバーナー、付属品までを専用ケースに収めた、スウェーデン製の灯油ストーブです。
タンクの「AV」の刻印から1956年製と分かる今回の個体は、ケースのラベルや付属品まで残った状態の良いものでした。Primusのストーブは年式の刻印を読み解く楽しみもあり、手元の1台がいつ作られたのかを調べてみるのもおすすめです。
キャンプキングダムでは、ビンテージのストーブも取り扱っています。

