



Juwel No.33とは?
今回ご紹介するのは、
Juwel No.33です。(上記の写真はJuwel No.33U)
1934年、ドイツ・ドレスデンのグスタフ・バーゼル
(Gustav Barthel)社が開発したガソリンストーブで、
当時のドイツ軍に採用された軍用モデルとして知られています。
山岳部隊・落下傘部隊・飛行部隊などで使用され、
兵士が携行するフィールドストーブとして活躍しました。
グスタフ・バーゼル社について
グスタフ・バーゼル社は19世紀にドイツ・ドレスデンで
創業したストーブメーカーです。
代表ブランドとして
- JUWEL(ガソリンストーブ)
- NORMA(アルコールストーブ)
を展開し、戦前ドイツを代表するストーブメーカーへと成長しました。
第二次世界大戦末期の1945年には、ドレスデン工場がソ連軍の占領を受けましたが、その後国有化を経て1989年頃まで製造が続けられました。
No.33とNo.34の違い
Juwelシリーズでは、
- No.33 … 軍向けとして開発されたモデル
- No.34 … その後発売された民生モデル
という位置付けです。
No.34は現在でも比較的入手が可能ですが、、
No.33は現存数が非常に少なく、コレクターズアイテムとなっています。
また軍用は火力調整バルブが民生品と違い、
若干斜め下を向いています。


※上記左がJuwel 33、右がJuwel 34
これは軍用に見られる特徴です。
Juwel No.33と33Uの違いについて
Juwel No.33と33Uの違いについては、現在でも明確な資料はほとんど残っておらず、コレクターの間でも様々な説があります。
その中の一説として、
- Juwel No.33は空軍(Luftwaffe)向け
- Juwel No.33Uは陸軍(Heer)向け
という説があります。
しかし、これを裏付ける当時の公式資料は確認されておらず、あくまでコレクターの間で語られている一説とされています。現時点では、33と33Uの違いは部品仕様や細部の構造にある可能性が指摘されていますが、決定的な結論には至っていません。
真鍮タンクは特に希少
戦争が激化すると、
真鍮は弾薬など軍需品の材料として優先されるようになりました。
そのため後期型のNo.33はスチールタンクへ変更され、
真鍮タンク仕様は初期の頃の製造数が少ない時期の
希少モデルとなっています。

※参考 Juwel 33U スチールタンク
軍用モデルを示す刻印


今回紹介している個体には軍用刻印があります。
(刻印のある物とない物がある。)
本個体の裏底には
- 1941
- H
- WaA870
の刻印があります。
WaA(Waffenamt)はドイツ軍の兵器検査局による
受領・検査印を示し、この刻印がある個体は
軍納入品として知られています。
WaA870はJuwel 33で確認される軍用刻印の一つです。
また1941年刻印は、この時期に軍向けとして検査・受領された個体であることを示す重要な資料となっています。
収納缶の刻印にも違いが見られる
Juwel No.33には、収納缶に「Juwel 33」の刻印があるものと、刻印のないものが確認されています。

片面だけ刻印があるパターン

刻印がないパターン
刻印入りの収納缶には、
Nur für Benzin(ガソリン専用)
Juwel 33
Gustav Barthel Dresden
といった刻印が施されています。
同じNo.33でも収納缶に
刻印が入っていない個体も存在していて、
どちらも存在している。
という意見が現地コレクターの多い意見ですが、
完全には不明な部分です。
当時の説明書(コピー)には、


点火方法やメンテナンス方法のほか、交換部品一覧や安全に関する注意事項が詳しく掲載されています。
裏面にはGutav Barthel社の小型ストーブや
トーチの広告が載っています。
タンクの刻印は、
真鍮タンクとスチールタンクで
若干「U」の刻印が違います。


まとめ
Juwel No.33は、戦前ドイツを代表するストーブメーカー「グスタフ・バーゼル」が製造した軍用ガソリンストーブです。
その中でも
- 真鍮タンク
- WaA870刻印
- 1941年刻印
- 説明書・付属品完備
という条件が揃った個体は極めて希少であり、ミリタリーコレクター・ヴィンテージストーブコレクター双方から高く評価されています。


