
Feuerhand 176 StK DBPa / DBP は、
戦後西ドイツ時代に製造された
Sturmkappe(ストームキャップ)搭載モデルです。
第二次世界大戦後、Hohenlockstedt工場にて
175・275・276系と共に再生産された176シリーズであり、
戦前特許を引き継いだ『西ドイツ移行期モデル』
として知られています。
■ 製造年代
1953〜1970年頃
戦後西ドイツにて生産。
DBPa(特許申請中)から
DBP(特許取得済)へと刻印が
変化していく過渡期モデルです。
■ DBPa と DBP の意味
- DBPa
= Deutsches Bundes Patent angemeldet
(西ドイツ連邦特許申請中) - DBP
= Deutsches Bundes Patent
(西ドイツ連邦特許取得済)
■ 特徴
176 StK最大の特徴は、
上部に装着された Sturmkappe(ストームキャップ)。
この構造は1939年特許
Patent 921081 をベースとしており、
戦後に西ドイツで再申請されました。
そのため、
初期は「DBPa」刻印、
後に「DBP」刻印へ変更されています。
■ 面白いポイント
DBPa → DBP移行時、
同じプレス型が流用されたため、
後から「a.」だけ削られています。
その結果、
「DBP」の文字位置が中央ではなく、
やや左寄りになっている
という独特な特徴があります。


■ 3種類のタイプが存在
176 StK DBPには、
少なくとも3タイプ存在するとされています。
● タイプ 1(最初期型)





- チムニー部分に小さな通気穴
- 上部に「DBP.a」刻印
- タンク部にカールスルーエ波線「K1490」
刻印があり。
(カールスルーエ波線は、公共交通機関での使用許可を
表します。) - この個体はOELABバーナー仕様と
ハンドルが菱形で珍しい - 最も古いタイプと言われる。
● タイプ 2(中間仕様と思われる)

- 中間仕様
- 上部に「DBP.a」刻印
- チムニー部分に小さな通気穴(画像では見えづらい)
- タンク部にはカールスルーエ波線は無し。
● タイプ 3(後期型)

- 上部に「DBP」刻印
当個体は背面にエンボスされている。 - 波線刻印なし
- より簡略化された仕様
■ 構造的特徴
ストームキャップ部分は、
完成済み176本体へ後付け圧着されているため、
「FEUERHAND STURMKAPPE」の向きが
- 前向き
- 後ろ向き
両方存在します。
これも個体差として知られています。
■ 希少性
176 StK DBPa / DBP は、
戦前LU系とは異なるものの、
「西ドイツ戦後復興期」
を象徴するモデルとして人気があります。
特に
- DBPa刻印
- 波線刻印
- 初期小穴仕様
はコレクター人気が高いです。
■ 様々な特殊個体
通常は上記が3タイプが基本ではありますが、
様々な用途や、中には、取引先専用に
製造されたイレギュラータイプも存在します。
・Feuerhand 176 SPEC AUERガラス


Auer-Gesellschaft
ドイツの老舗化学・照明関連メーカー
製造と思われる物
赤色なので、鉄道・警告・シグナル用途
などの警告灯として使われた可能性が高いです。
・Feuerhand 176 SPEC “POST”


文字通り郵便向けの物と思われる
イレギュラー個体と言える物。
■ 総評
Feuerhand 176 StK DBPa / DBP は、
戦前特許を引き継ぎながら、
西ドイツ時代へ移行していく歴史を感じられるモデルです。
DBPa → DBPへの変化、
3タイプ存在する細かな仕様差など、
176シリーズの中でも
非常にコレクション性の高い一台と言えます。


